ユーザ用ツール

サイト用ツール


mymusic:mercyfulfate

Mercyful Fate

キング様との出会い

 私の大学の生協では、年に一度、中古LP祭り(輸入物が多かった)があり、そこで、いつもMetalの物色をしていた。Metalは当時から人気はそれほどなく、100円程度のものだった。MetalのソースはLPカバーが独特のデザイン(絵)なので直ぐわかるからだいたいメボシをつけて買っていた。その中の一つが、Mercyful Fateの「don't break the oath」だった。

 そのカバーを手に取った瞬間、独特のデザイン(下記カバー参照)が私を引き込み、ほかにも多数のLPを買ったはずなのだが忘れさせてしまった。燃える炎から魔物が指差しているデザインは独特だし、印象的でした。すぐさま下宿にチャリで急行し、取るもとりあえず、このLPを袋(中古LPはビニールで封がされていた。そうそう、ビニ本と同じ)から出し中から紙袋を取り出した。(輸入盤は紙袋なのだ)、おそるおそるLPを取り出すと奇麗であった。がまんならず、さっそくプレーヤにのっけて針をおろした。

 その瞬間の戦慄はいまでもはっきり覚えている。とにかく、「ガツン」と後頭部を殴られたような(いや、実際殴られたことはないのだが)斬新な感覚が私を包み込んだのである、いやいや、言い方が甘いな。脳天を日本刀でぶち割られ、脳みそを空中にすべてぶちまけた後にキング様を受け入れ、脳みそを再構築されたのだ。とにかくしょっぱなから切り込まれるリードギターの響きに荒々しいもう一本のギターが加わる(当時のメタルはツインギターが主流だった)と、私は抵抗もできずキング様に処刑台に縛り付けられ、巨大な引きノコで体を切り刻まれていく、そしてしばらく続く得体の知れないメロディーでは、体じゅうの血液を抜かれ、そして始まるキング様の10オクターブともいわれる声域を惜しみなく私に浴びせることによって、私は新たな使命をもって再構築され(生まれ変わっ)たのだ。
 それ以来、私は自分自身を「キング」と呼び、布教活動に専念するのである。

私は、中学のおわりごろからロックに目覚め、高校時代では、RainbowやBlackSabbathを聴いていた。BlackSabbathなどは大好きでファンクラブも加入していたぐらいなのだが、周りの友人がボーカルやギターテクニック談義に走る中、私は「何か違う」と思い続けていた。MSGやSaxonやJudasPriestなども聴いたり、友人に誘われWhiteSnakeにも走ったがその程度だった。やはり、なにか私には違っていて、求められなかった。もともと型にはまったものが嫌いだったせいかまとまりのあるコマーシャル的なものは受け付けられなかった。そんな状態で地方大学へ進み、あのLPに出会い、とてもよかった。出会っていなければ、いまでもおそらく「さまよって」いただろう。

つづく・・・・たぶん

CD

キングの手中にはまったもっとも最初の一枚、CD再販も購入
Mercyful Fateデビュー作
昔の曲も入ったライブ

LP

mymusic/mercyfulfate.txt · 最終更新: 2013/07/25 23:12 by king