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yomoyama:sankuro

文書の過去の版を表示しています。


三九郎

三九朗なのか三九郎なのか?

 webで調べますと、両方有ります。「三九&size(16){郎};」と書かれている方が多く、「三九&size(16){朗};」と書かれている方は少数です。ごちゃ混ぜで書かれている方も見受けられます。で、改めて、広辞苑で調べますと

三九郎:信濃で左義長を言う。」これだけです。

三九郎が正しいみたいです。iPodTouchに入れてある「大辞林」でも三九郎でした。折をみて修正しておきましょう。

三九郎

 たぶん、これは、関西で言う、「&color(blue){&size(14){どんど焼き};};」のことだと思う。この辺りでは&color(red){&size(14){さんくろう(三九郎)};};と呼ぶようだ。関西の&color(blue){&size(14){どんど};};って、各自宅でしめ飾りを燃やして餅を食べる質素なものか、住吉神社などで境内に盛大に燃やして終わらせるものかどっちかだね。いずれにしても、村や地区で集まって何かを作って一緒に燃やすというものではないと思う。

 ところが、この辺りでは三九朗三九郎といって、田んぼに地区ごとに、山から切り出した松の木を、これも山から持ってきた枝などをまとめて、山のようなものをたてる。それを、正月あけに燃やすのだ。燃やすものは松の木とともに、しめ飾りだったりダルマだったり。要するにやることは、播州の方のどんどと同じだ。

 もう一つ変わったことは、その立てる松の木は大きいものと小さいものと二つを作り、それが必ず&color(darkgreen){&size(14){夫婦岩};};みたいになっていて、おまけにてっぺんに縄がつながっているのだ。これは、全く理由がわかんない。~ #ref(sankuro1.jpg,,50%)  まぁ、伝統なんつうのは、理由なんかないけど。。。。

 さらに、もう一つ。その焼くときには、木の枝になんかの粉&color(brown){&size(14){(米をすりつぶした粉だったかな)};};で作ったもち&size(14){(まゆだまっていうのかな)};をつけてその火で焼いてたべるのだ。~ #ref(sankuro2.jpg,,50%)

これが何の木で、何の粉だたか、忘れた、おばあちゃんに明日聞いてみよう。Webで調べると柳の木と書いてあることが多いが、柳ではなかったと思う。

 そのwebに書かれていることに、「地方ではどんど焼きという」とか、よく書かれているのだけど、&size(16){&color(brown){さんくろう};};っていうのは、塩尻/松本辺りだけじゃないのかなぁ。

 塩尻辺りの三九朗三九郎について、興味深いことが下記ページに書かれている。~ http://www.go.tvm.ne.jp/~masaeco/ の 『風土・歳時』のページ。実はこの人、知り合いなんだけど、いろいろ知っている人。それをここまで文章にして書かれていることに&size(14){脱帽};です。。。

2009年 [#mf831716]

 三九郎2009 2009年実施。

大人の三九郎 [#qe8a969c]

 だるま供養と称して、大人の三九郎というのも行われている。

繭玉 (まゆだま)[#u930d9ff]

 三九郎で焼く餅のこと。米をすりつぶした粉で団子を作り、それを、ミツブサという木の枝に刺して乾燥させるのだ。この繭玉ってのは、関東甲信越あたりではごく当たり前の行事らしい。&color(brown){&size(16){繭};};とは、その名の通り、蚕の繭らしい。&size(15){「繭が今年も沢山取れますように」};との願いを込めて繭玉にして焼くのだそうだよ。現在は、蚕の繭なんてのどうでもよくって、小学生の行事なだけだ。これと言って、伝統も感じられず、ただ、やっているだけのように思える。でも子供にとっては楽しい行事なのでしょうな。~  で、この繭玉。米の粉なんで、&size(18){おいしくない};。うちの子供なんか、飲み込めずに、おまけに気分悪くなって帰っちゃたりするし。近所のおばさんとかは、砂糖を入れたりして食べやすくしているとか。また、ただの餅(団子)だったりする場合もあるようだ。~

繭玉の接写。手で握りつぶしているので形は悪いミツブサの枝に差し込んで乾燥中
#ref(mayudama1.jpg,,50%)#ref(mayudama2.jpg,,50%)

色は、なんかの汁でつけていたよ。今回、コーヒ味はなかなかいけたよ。

ミツブサ [#xf05a3ef]

 繭玉をぶっさす枝が決まっているらしい。ミツブサって木らしいが、webで調べても出てこないので、きっと方言だね。枝を見ても三つに分かれているようではないもん。~masaecoのページを読んで、その木が&size(18){&color(darkgreen){ミズキ};という木};であることがわかりました。~  枝が水平方向に張り出していて、一目でそれと分かる木です。枝は赤みを帯びていて、先っぽにつぼみがついていた(新芽かな)。

ミツブサの枝ミツブサの木
#ref(mizuki1.jpg,,50%)#ref(mizuki2.jpg,,50%)

今年(2008年初頭)にジジと切りにいったときには、周りに5~6本しか生えてなくって、&size(14){「切ってたら、そのうち無くなっちゃうのじゃないの?」};ときいたら、&size(14){「奥にいきゃ、いくらでもある」};って言ってた。

ミツブサの木(全景)ミツブサの幹
#ref(mizuki3.jpg,,50%)#ref(mizuki4.jpg,,50%)

 ミズキという木は、成長が早くすぐに育つらしい。だから、切っても大して困らないんだよってことらしい、真偽は不明。15~6本ぐらいのいい枝を取ろうとすると、中ぐらいの木を一本を切らなきゃいけない。

 この木、冬以外はどんな姿だろう?、てことで調べると、ここのページが図解でわかりやすかった。~ mizuki.htm

点火時期 [#zccb020d]

 この辺りの地区では、12月に切り出しをして組み立ててしまい、翌年に松飾りなどをあつめて、成人の日に点火をする。先日、松本の人に聞いたら、松本の方では、1月の成人の日ぐらいに、切り出し、組み立て、松集め、点火~親は一杯。と、1日ですべて終わらせてしまうようだ。また、繭玉の木も柳らしい。さらに、山は一つしか作らないらしい。そういわれると、大小二つあるのは、この辺だけみたいな気もするね。

yomoyama/sankuro.1374156145.txt.gz · 最終更新: 2013/07/18 23:02 by king